話しの種まき

フィギュアスケートとX JAPAN。

浅田真央 舌を制して悪を言わず


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浅田真央を嫌いな人はいないんじゃないかと思います。誰でも多少なりの好き嫌いはあるとしても、彼女のことを嫌い、と言う人は聞いたことが無いし、会った事が無い。

20代後半になっても、子供みたいな笑顔を失っていない、本当に稀有な存在だと思います。

あれだけの長い間、世界のトップレベルで戦い、残念ながら結果が残せないことも多く、世間からの非難の目に晒されたこともあっただろうに、決してひがまず、歪まず、妬んだり、恨んだりしない。

私、彼女の母親の年齢ですが、彼女から学ぶことは沢山ありました。

彼女の口から人を悪くいう言葉を聞いたことがありません。うっかり失言とか、ポロッと本音が出てしまった、とか。彼女の本音を引き出そうとするマスメディアの誘導尋問にも引っかかることがなかった。

一言ぐらい恨みつらみも言いたいだろうに、という場面はいくつもあったけれど。

スケーターとしては特に一つの技に秀でていたわけではなかったと思います。ジャンプが得意の選手のように報道されていましたが、彼女のジャンプの質はそれほど高くはなかった(飛ぶ前にスピードが落ちてしまい、回転不足になりがちだった)。スピンもステップも、技術的には他にもっと上手い選手がいました。

でも見ているこちら側を幸せにしてくれる才能は、彼女が一番でした。

難度の高い技を入れているため、試合では失敗することが多く、結果を残せないことも多かった。でもだからといってその難度を下げようとはせず、勝つことよりも自分の満足いく演技を選んだ。それが時に、不器用すぎるようにも思えた。

でもそれが浅田真央の浅田真央たる所以。結果よりも内容重視の日本人の心情に、どこまでも合う選手でした。

ただ、賢く戦うことも一流選手の条件の一つ。勝つために難度を下げる選手を一概に責めることは出来ません。自分に出来ないことはすっぱりとあきらる、出来る技を120%にして臨む、これも立派な戦術です。自分を支え応援してくれる人達のためにも、勝つことはやはり大事です。

だから何度3Aを失敗しても飛び続ける浅田真央をずっと歯がゆい思いで見ていました。もう少し賢くなろうよ、と思っていました。

でも一番の大舞台ソチ五輪で3A成功させ、そして最後の世界選手権でも成功させた時、彼女は正しかった、と心から思ったのでした。

最後には何とかしてしまう浅田真央。やっぱり他の選手とは一味も二味も違う存在でした。




私の大好きなEXナンバー「チェロスイート」。

何の小細工も大袈裟な顔芸もない、フィギュアスケートの技術をいかしたプログラム。

佐藤コーチが喜びそうな内容。




彼女の最後の世界選手権での演技となった「蝶々夫人」。

シーズン中ずっと決まらなかったのに、最後の最後で全てをピタリと決めた。流石です。

演技終了後、彼女が笑顔でうんうんと頷いているところが、何とも言えない。

戦う彼女をもう見ることができないのが、とてもさびしいです。



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